08/06/24 鳴尾浜  阪神10回戦(対阪神6勝4敗)

◎佐藤充3安打2四球完封◎

 
中  日
阪  神

[勝 投]佐藤充   (10試合5勝3敗)
[敗 投]ボーグルソン(6試合2勝2敗)

 
中  日
阪  神

 打率長打率出塁率
二   沢 井 .259 .348 .333
遊   岩 崎 .176 .275 .242
中   藤 井 .375 .688 .429
一   新 井 .295 .509 .400
右   堂上剛 .232 .348 .298
左   平 田 .232 .366 .302
捕   谷 繁 1.00 1.000 1.00
  打   森 岡 .217 .326 .302
  捕   前 田 .212 .394 .212
三   堂上直 .200 .358 .252
  打   中村一 .242 .419 .277
  三   柳 田 .222 .278 .320
投   佐藤充 .143 .143 .182
31 .239 .361 .310
 打率長打率出塁率

  防御率 三振率
佐藤充 117 33 2.54 5.08

【失策】佐藤充

《相手投手》ボーグルソン(6回)−安藤(2回)−玉置(1回)

D先発・佐藤充

  佐藤充が先発し、阪神打線を被安打3、奪三振1、与四球2で完封し、3
 −0で勝った。

  佐藤充は初回、2死から桜井、今岡に連続四球を与えたピンチで、庄田を
 二ゴロに打ち取り無失点。立ち上がりは制球が甘く、カウント2−3に3度
 もなり先行きが心配された。しかし、2回からは見事に立ち直った。ストラ
 イクが先行し得意のスライダーが決まりだした。

   佐藤充  「タメが甘く手投げになっていた。右ヒザに土がつくといい
         んですが、練習通りにできませんでした」

 完封という結果を出したが、より以上を求める貪欲なところも見せた。

  MAXは145キロを記録。ボールがよく動くので相手打者は、なかなかバット
 の芯に当てることができなかった。

   高橋コーチ「立ち上がりは慎重になりボールを置きに行ったが、2回か
         らはストライクが先行した。スライダーも良かったね」

 とにかく結果を出した。1軍再昇格をアピールするには十分な内容といえる
 投球だった。

D3番中堅・藤井

  実戦感覚を磨くためにウ・リーグの阪神戦に出場した藤井が、攻守で好プ
 レーを披露した。1回、大和の左中間へのライナーを長駆ランニングキャッ
 チして観客のどよめきを誘うと、6回には三塁線を突破する二塁打を放った。

   藤井   「試合に出ることでしかできないこともあるし、いい形で交
         流戦明けの試合に入っていけそうです」

 小池の加入で激化した“外野戦争”に割って入る意欲は十分だ。

D7番捕手・谷繁

  左わき腹痛でリハビリ中の谷繁が上々の実戦復帰を果たした。スタメン出
 場。いきなり決勝の適時打を放つ一方で、守備でも5イニングを無失点に導
 いた。 故障の影響をほとんど感じさせないプレーぶりで、27日の横浜戦(横
 浜)での1軍復帰へ視界がグンと開けてきた。

  1カ月以上も左わき腹の痛みに悩まされてきた正捕手に、いよいよ“GO
 サイン”が点灯した。2度目の出場選手登録抹消からちょうど10日。谷繁が
 力強い姿で“扇の要”に戻ってきた。

   谷繁   「感触? まあ良かったよ。試合に出る準備が整ってきた」

 本番モードの真剣なまなざしで、谷繁は自信を口にした。

  周囲の不安を最初の打席で一掃した。2回、1死一、二塁のチャンスで迎
 えたバッターボックス。ボーグルソンの外角直球を、谷繁らしい右打ちで右
 翼線へはじき返した。

   谷繁   「結果はどうでもいいんだけど、打った感じは良かった」

 5月20日の楽天戦(Kスタ宮城)以来となる実戦での安打に、谷繁は塁上で会
 心の笑顔だ。

  続く5回の打席でも際どい変化球をしっかり見極めて四球。久々の打席で
 の結果は1打数1安打1打点、2打席連続の出塁。2軍戦で役者の違いをき
 っちり見せつけた。

  マスクをかぶっても存在感は抜群だった。先発佐藤充を巧みなリードでけ
 ん引。送球のバックアップにも精力的に走り回った。1回、桜井に盗塁を許
 す場面こそあったものの、

   谷繁   「守備でも問題はない。大丈夫です」

 と明るく断言した。

  谷繁が2軍の公式戦に出場したのは横浜に在籍していた2000年以来8年ぶ
 り。くしくもその年は横浜の2軍が「湘南シーレックス」に改名された年だ
 った。

   谷繁   「そう。あれは湘南の年だったね。中日移籍は02年? そう
         か」

 と久しぶりの2軍戦を実感していた。

  中日では初めて2軍の試合に出場した谷繁。その理由は交流戦明けの試合
 にきっちり合わせるためにほかならない。25日のウエスタン・リーグ阪神戦
 (鳴尾浜)が正真正銘の最終テストになる見込みだ。

   谷繁   「まあ、明日(25日)起きて大丈夫なら試合。あさって起きて
         良ければその次、ということでしょう」

 “その次”が指すのは27日の横浜戦。谷繁の頭には、完全復活への青写真が
 きっちり描かれている。

                 【6月25日付け中日スポーツより引用】