01/07/20 東京ドーム フレッシュオールスター
◎中里3回1安打無失点、蔵本3ラン◎
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1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
計 |
| 全 ウ |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
3 |
1 |
4 |
| 全 イ |
0 |
0 |
0 |
3 |
1 |
3 |
3 |
0 |
X |
10 |
[本塁打]里 崎(ロ7回2点佐竹)
蔵 本(中8回3点酒井)
[勝 投]高橋一(ヤ)
[敗 投]山 本(近)
[優秀選手賞]中里、蔵本
| | 打数 | 得点 | 安打 | 打点 | 三振 | 四死 |
2 | 4 | 8 | 9 |
| 6 |
右 |
蔵 本 |
2 |
1 |
1 |
3 |
1 |
0 |
|
|
左本 |
三振 |
| 7 |
打左 |
辻 田 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
|
|
死球 |
|
| 8 |
捕 |
清 水 |
1 |
0 |
1 |
0 |
0 |
1 |
死球 |
左安 |
|
|
| |
回数 |
球数 |
打者 |
安打 |
三振 |
四死 |
失点 |
自責 |
| 中 里 |
3 |
37 |
11 |
1 |
3 |
1 |
0 |
0 |
W先発・中里
1回1死一塁で迎えた、西武・高山久への2球目。詰まらせてファウルに
した剛速球が、最速150キロを記録する。
中里 「蔵本さんが(試合前のアトラクションで) 148キロを出して
いたから、上回りたかった。いったかな、という感じはあ
りました」
この高山久を、カーブで空振り三振に仕留めると、 あとは145キロ超の速
球主体で3イニングを1安打3奪三振無失点に。最後に待っていたのは、優
秀選手の称号。大卒新人を差し置き、18歳のルーキーが表彰台に上がった。
中里 「調子が悪かったんですが、最初から全部、三振を取るつも
りで投げました。楽しめました」
将来のエースを期待されるドラフト1位右腕。初登板から20イニング無失
点の記録を作ったが、6月29日のサーパス戦で初被弾してから、疲れで調子
を落としていた。だが、フレッシュ球宴先発の朗報で気分もリフレッシュ。
晴れの舞台に、きっちりと合わせてきた。
実は、こっそりと“球宴魔球”まで用意していた。持ち球は速球とカーブ
の2種類だけだが、1週間ほど前から遊びで投げていた変化球を極秘で練習。
この日、プレーボール直前のブルペンで、捕手の清水に初披露してサインも
決めたが、投げることはなかった。
清水 「確かに魔球でした。でも、企業秘密。近いうちに試合で投
げさせます(笑)」
中里 「それよりも、下半身をしっかりつくりたい。1軍にはいい
打者がいるんで、きょうの結果に満足せずやっていきたい。
ここのマウンドは投げやすかった」
中里の勇姿に両親も大喜びだ。この日は埼玉県志木市から父・憲司さん、
母・美紀子さん、さらに祖父母の石黒明生さん、順子さんも東京ドームへ。
美紀子さん「冷や冷や、ハラハラの連続です」
憲司さん 「体もですが、下半身が大きくなったように感じます。それ
よりも、ボールが高めにきていて調子は良くないみたい」
それでも3イニング無失点で優秀選手賞。カメラのフラッシュを浴びる息
子の光景に
憲司さん 「打たれてもまた、上を目指して頑張ってほしい」
W6番右翼(途中出場)・蔵本
自慢の強肩がうなったのはゲーム前。アトラクションで行われた野手によ
るスピードコンテストだ。ダイエーの吉本らが120キロ台。 ヤクルトの米野
らが130キロ台と伸び悩むなか、蔵本が投手顔負けの1球をいきなり投じた。
その球速144キロ。この時点で場内はどよめいたが、第2球は何と148キロを
計測してしまう。「ウォオーッ!!」という歓声が津波となってスタンドを包
み込む。
蔵本 「もう、この結果だけで満足ですよ」
今度は打撃、無得点で迎えた8回表。6回の裏から右翼の守備に就いて初
めて回ってきた打席。 1死二、三塁で巨人・酒井の初球、144キロのストレ
ートを一閃。 打った瞬間にソレと分かる猛スピードで左翼席に一直線だ。
蔵本 「点差も離れていたし、数字が入ってなくて寂しかった。フ
ルスイングしました」
もっとも、勝負はこれから。球宴期間中に1軍の練習に参加することにな
っている。
蔵本 「これを弾みに球宴明けに1軍に上がれるよう頑張ります」
W7番代打→左翼・辻田−−−1球の経験
わずか1球の“球宴”打席となったのが辻田。8回代打で出場したが、そ
の初球が足元をかすめる死球。次打者席で待った9回も、蔵本が空振り三振。
目の前でゲームセットとなってしまった。
辻田 「打ちたかったけど、これだけは仕方ないですよ。最終回に
回ってくれば面白かったんですけどね」
「取れたら半分は選んでくれた仁村監督に」と話していた賞獲得はならな
かったが、
辻田 「いい経験になりました」
W8番捕手・清水
清水が手にした青いミットが妙にピカピカしていた。聞けば、
清水 「新しい物です。今までの物が使いづらくなったんで、変え
てみようかな、と思って(笑)」
晴れの舞台を機に、なんて思いがあったのかも。
清水 「でも、ちょっと不安もあります」
これまで使っていたミットと同じ形とはいえ、まだ手になじんでいないか
ら感触が違うし、革が硬い。ただでさえ、先発・中里は球が速くて捕球する
のが大変だから心配にもなる。
清水 「捕飛ははじいて取れないかも…(苦笑)」
不安的中か、試合ではジャッグルする場面がチラホラ。
W仁村徹監督
仁村徹監督「イースタンの投手が良く、打ち崩すことができなかった。
それに、相手打線は1、2番はじめクリーンアップの振り
が鋭い。いい打者がそろっている」
【7月21日付け中日スポーツより引用】