09/10/03 富山 ファーム日本選手権
◎2年ぶり5度目の日本一◎
| |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
計 |
| 中 日 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 2 |
| 巨 人 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
[本塁打]井 上(9回1点久保)
[勝 投]伊 藤
[セーブ]金 剛
[敗 投]久 保
[最優秀選手]鈴木
[優秀 選手]伊藤、井上、野本、久保
| | 安 |
二 |
三 |
本 |
振 |
球 |
犠 |
盗 |
併 |
残 |
失 |
暴 |
捕 |
ボ |
| 中 日 | 6 | 1 | 0 | 1 | 5 | 4 | 0 | 1 | 0 | 7 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 巨 人 | 2 | 1 | 0 | 0 | 13 | 6 | 0 | 1 | 0 | 7 | 1 | 0 | 0 | 0 |
| | | 中 日 |
打 |
得 |
安 |
二 |
三 |
本 |
点 |
振 |
球 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
| 1 | 左 | 中 川 | 4 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 三振 | | 左安 | | 中飛 | | 中飛 | | |
| 2 | 二 | 柳 田 | 3 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 三ゴ | | 遊安 | | | 三ゴ | | 死球 | |
| 3 | 右 | 野 本 | 3 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 四球 | | 三邪 | | | 中安 | | 二飛 | |
| 4 | 一 | 新 井 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 捕邪 | | 三振 | | | 四球 | | 一ゴ | |
| 5 | 指 | 李炳圭 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 | 0 | | 三振 | | 三振 | | 二ゴ | | | |
| | 打指 | 井 上 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | | | | | | | | | 右本 |
| 6 | 遊 | デラロ | 4 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | | 投安 | | 左飛 | | 三振 | | | 三直 |
| 7 | 中 | 中村一 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | | 遊ゴ | | 左飛 | | | 遊ゴ | | 遊ゴ |
| 8 | 三 | 堂上直 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | | 三飛 | | | 投ゴ | | 中飛 | | 死球 |
| 9 | 捕 | 小 田 | 4 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | | | 遊ゴ | | 遊ゴ | | 左2 | | 遊飛 |
| | | 計 | 32 | 2 | 6 | 1 | 0 | 1 | 2 | 5 | 4 | | | | | | | | | |
| | | 巨 人 |
打 |
得 |
安 |
二 |
三 |
本 |
打 |
三 |
四 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
| 1 | 中 | 橋 本 | 4 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 右2 | | 二ゴ | | 左飛 | | 三飛 | | |
| 2 | 遊 | 中 井 | 2 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 | 四球 | | 左安 | | | 四球 | | 三振 | |
| 3 | 三 | 大 田 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 三振 | | 三振 | | | 遊ゴ | | 三振 | |
| 4 | 右 | 田 中 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 中飛 | | 右飛 | | | 四球 | | 左飛 | |
| 5 | 一 | 李承ヨ | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 | 四球 | | | 三振 | | 死球 | | | |
| | 走一 | 山 本 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | | | | | | | | | 二ゴ |
| 6 | 指 | 小田嶋 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 三振 | | | 右飛 | | | | | |
| | 打指 | 隠 善 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | | | | | | 三振 | | | |
| | 打指 | 仲 沢 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | | | | | | | | | 三振 |
| 7 | 左 | 加治前 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | | 三振 | | 三振 | | 投ゴ | | | 左飛 |
| 8 | 捕 | 加 藤 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | | 三振 | | | 遊ゴ | | 三振 | | |
| 9 | 二 | 藤 村 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | | 二ゴ | | | 四球 | | 三振 | | |
| | | 計 | 28 | 0 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 13 | 6 | | | | | | | | | |
| 中 日 |
回 |
球 |
打 |
安 |
振 |
球 |
失 |
責 |
| 伊 藤 | 51/3 | 102 | 23 | 2 | 7 | 6 | 0 | 0 |
| 鈴 木 | 12/3 | 21 | 5 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 |
| 岩 田 | 1 | 12 | 3 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 |
| 金 剛 | 1 | 11 | 3 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 |
| 巨人 |
回 |
球 |
打 |
安 |
振 |
球 |
失 |
責 |
| 久 保 | 9 | 119 | 36 | 6 | 5 | 4 | 2 | 1 |
【盗塁】中井、野本
【失策】加藤
若竜がやった! 2軍の日本一を決めるファーム日本選手権が3日、富山
市民球場で行われ、中日が2−0で巨人を破り、2年ぶり5度目の王座に就
いた。最優秀選手は好救援の鈴木だが、匹敵する快投を披露したのがルーキ
ー伊藤。大一番の先発に応え、6回途中まで巨人の2軍を無失点に抑えた。
光り輝く新星はクライマックスシリーズでも“秘密兵器”になりそうな予感。
次は1軍を料理してくれ!
D先発・伊藤
18歳の若武者が大舞台で潜在能力の高さを見せつけた。
日本一の瞬間、伊藤は先輩たちからの祝福のハイタッチ攻めにひたすら照
れ笑いを浮かべていた。
伊藤 「うれしいです。攻めること、強気で投げることを考えてい
ました」
端正な顔に喜びがあふれた。
1回、いきなり無死一、二塁のピンチを背負ったものの、同じ高卒ルーキ
ーの3番大田を空振り三振に仕留めて落ち着きを取り戻す。後続も抑えてピ
ンチを脱すと、2回以降は被安打わずかに1。プロ入り後に磨きをかけた宝
刀のフォークを武器に、次々と三振を奪った。
プロ最長の6イニング目に入ったところで「疲れが出た」。3四死球を出
してマウンドを降りたが、
辻2軍監督「若さと勢いに期待していた。大したものだ。期待以上のピ
ッチングをしてくれた」
と褒めちぎった。
おしゃれに気を使い、合宿所にはギターを持ち込んだ18歳。ひとたびマウ
ンドに上がれば、新人らしからぬ強心臓ぶりを見せつける。9月9日に行わ
れた茨城ゴールデンゴールズとの交流戦では、初体験の2万人近い大観衆の
前での投球を「今までとは違う雰囲気で楽しかった」と言い切った。1軍で
初マウンドを踏んだ30日の巨人戦(ナゴヤドーム)では1イニングを無安打無
失点。並のルーキーなら縮み上がる場面で、逆に真価を発揮するのだから頼
もしい。
6日からは宮崎で行われる秋季教育リーグのフェニックス・リーグに参戦
する予定。
伊藤 「こういう試合で投げられたことを勉強に、さらにステップ
アップしていきたい。クライマックスで投げたいという気
持ちもあります」
1軍が優勝を奪われた巨人を相手に、2軍の頂上決戦で“お返し”の快投。
エースナンバー「18」を背負う若き右腕には、CSで野球ファンを驚かせ
るだけの可能性すら秘められている。
◆伊藤、強気の快投 <この項4日付け北陸中日新聞より>
プロ公式戦初先発が、2軍ながら12球団の頂点をかけた一戦。伊藤は、一
つの思いに集中することで重圧を振り払った。
伊藤 「強気で攻めることだけを考えた」
一回。先頭の橋本に右翼線二塁打を浴び、中井にも四球を与えて無死一、
二塁。同じ高卒1年目で、今季2軍で17本塁打と評判にたがわぬ力を見せて
きた大田を迎えた。
初球から挑んだ。変化球で空振りを奪い、内角低めに直球を決めてすぐに
追い込むと、2−1からフォークで空振り三振。このあと2死満塁とされた
が、小田嶋も三振に仕留めた。
高校時代からの右ひじの痛みなどで前半戦は投げられず、ウエスタンの登
板は5試合。
辻2軍監督「最近の練習試合で一番内容が良かった。若さと勢いがどこ
まで通じるか見たかった」
五回まで2安打、7奪三振。六回は2四球と死球を与えて降板したが、チー
ムを日本一に近づけた。
伊藤 「最後に疲れが出たのが課題。なかなかできない経験をさせ
てもらったので、ステップアップのきっかけにしたい」
背番号18に込められた期待に応えるまでの道のりを踏み出した。
D2番手・鈴木
最優秀選手賞に輝いたのは好救援を見せた鈴木だ。6回1死満塁の一打逆
転のピンチで先発伊藤をリリーフ。
鈴木 「伊藤の勝ち星を消さないように必死だった」
気迫の投球で代打隠善を三振、加治前を投ゴロに打ち取り、力強くガッツポ
ーズを作った。 7回も3者凡退で抑え、結局1イニング2/3を3奪三振でパ
ーフェクトリリーフ。
鈴木 「まさか中継ぎで取れるとは思わなかった」
というMVPをゲットした。
鈴木 「井上さんと一緒に上に戻って頑張りたい」
頼りになる中継ぎの“スペシャリスト”は、CSでの活躍を高らかに宣言し
た。
D3番手・岩田
D抑 え・金剛
鈴木の後を継いだ新人岩田、金剛の2投手もパーフェクトリリーフで日本
一に貢献した。8回の1イニングで2三振を奪った岩田は
岩田 「今日は結果がすべてなんで、3人でピシャリと抑えられて
良かった」
9回から登板し、 最後の打者加治前を145キロ直球で左飛に打ち取り試合を
締めた金剛は
金剛 「いい球がいっていたし、いい形で終われた。まだオフでは
ないので、いつでも試合で投げられるようにコンディショ
ンを整えていきたい」
D3番右翼・野本
1軍で出場選手登録されている野本が優秀選手に選ばれた。6回1死から
中前打を放つと、新井の打席で盗塁を決め、捕手・加藤の二塁への悪送球の
間に三塁を陥れ好走塁。その後、新井が四球を選び、続く李炳圭の二ゴロの
間に決勝得点となる先制のホームを踏んだ。賞金20万円を獲得し、
野本 「チームの勝利に貢献できて本当によかった」
試合後は4日の1軍阪神戦(甲子園)に出場するため、柳田とともに遠征先の
大阪へ向かった。
D5番DH(途中出場)・井上
今季限りで引退する井上が、日本一をグイッとたぐり寄せた。
1−0の9回。先頭で打席に入ると、カウント1−0から久保が投じた2
球目、真ん中の速球を完ぺきにとらえた。打球は強烈なライナーとなって、
巨人ファンのいる右翼芝生席へ。のどから手が出るほどほしかった追加点を、
ベテランが一振りでたたき出した。
井上 「引退を発表して、こんなすばらしい試合で、今季なかなか
出なかったホームランが出て本当によかった」
6月27日のウエスタン・オリックス戦(高知)の以来の一発。その価値から
優秀選手に選出された。1軍での富山市民球場の通算打撃成績は、13打数3
安打1打点、打率2割3分1厘。本塁打は1本もなかった。
井上 「これまで富山であまり打ってないのでいいイメージがなか
った。でもこれで富山に“ありがとう”と言えます」
お立ち台の上から、笑顔を見せた。
試合後は思いもしなかったことが待っていた。9月27日の阪神戦(ナゴヤ
ドーム)の試合後に行われた、自身の引退セレモニーに続く2度目の胴上げ
だ。辻2軍監督の次に井上が、背番号と同じ9度、宙に舞った。前日(2日)、
新井ら若手が「日本一になって、一樹さんを胴上げしたい」と話していたが、
それが実現。
井上 「また胴上げしてもらってありがたいです」
井上は感謝した。
井上 「クライマックスシリーズを勝ち上がって、その先は日本シ
リーズ。1日でも長く背番号9のユニホームを着たいので、
頑張ります」
今後は6日から行われる宮崎フェニックス・リーグに参加。CSメンバーに
入るために、若竜たちとともに汗を流す。
◆ベンチ裏で祝勝会
表彰式などのセレモニーが行われた後、三塁側ベンチ裏で簡単な祝勝会が
行われた。球団フロントを代表して元球団代表の伊藤一正管理担当がお祝い
のあいさつ。その後、辻2軍監督の音頭でビールなどで乾杯。ウエスタン・
リーグ優勝時と同じでビール掛けはなかった。
【10月4日付け中日スポーツより引用】