05/03/08 ナゴヤ  教育リーグ

◎森岡一発含む3安打1盗塁◎

 
三菱重名
中  日

[本塁打]森岡(中)

 
三菱重名 13 11
中  日 10

 打率
二   森 岡 .750
指   大 西 .000
  打指  都 築 .000
  打   英 智 -
遊   沢 井 .400
一   森 野 .333
左    森  .667
  左   普久原 .000
右   幕 田 .000
中   中村公 .500
捕   清水将 .000
  捕   小 川 .000
三   中 川 .000
  三   鎌 田 -
34 10 .294
 打率

  防御率
ブラウ 27 10 15.75
矢 口 13 3.00
小 林 0.00

《相手投手》千羽(6回)−諏訪(3回)

【注】防御率は失点で計算しているので正確ではありません。

D1番二塁・森岡

  プロ入り3年目、森岡が初めて欲望を言葉にした。

   森岡   「こんなこと言うとあれかもしれませんけど、入るつもりで
         やっています。まずキャンプ、次がオープン戦と区切りを
         つけて目標を決めているんです」

 4・1開幕戦のベンチに座る。公にすることで、決意はさらに強くなる。有
 言実行。実戦感覚を維持するため、2軍戦にフル出場だ。3安打、2得点、
 1四球に盗塁のオマケつき。

  そのハイライトは5回、右中間にぶち込んだ本塁打だった。直球に的を絞
 り、ワンスイングで仕留める集中力。急成長した森岡の打撃の裏には、今季
 から導入した“秘密兵器”がある。

   森岡   「ラグビーをやっている友達に勧められたんです。『野球に
         もいいよ』って。異物感はあるんですが、いいと思うもの
         は何でも試してみないと」

  格闘技やコンタクト系球技ではお馴染みのマウスピースを、上あごに装着
 して打席に入っている。既成ではなく、歯型から取った森岡オリジナルは2
 個で2万6000円。あごや骨の保護以外にも「パフォーマンスの向上に効果が
 ある」という学説が、学会でも報告されている。

  球界では横浜・古木らが愛用者。奥歯でかみ締める最後の踏ん張りが、打
 席でもプラスになっているのかもしれない。猛アピールを引っ提げ、小、中
 学を過ごした故郷・大阪に“凱旋”。内野の最後の1席をめぐる争いは、沢
 井とのマッチレースとなっている。

   森岡   「おやじが勝手に見にくるかもしれないっすね。とにかく、
         空回りしないようにやります」

  まだ3年目。だが、もう3年目。いつまでもチャンスはないことを、森岡
 はよく知っている。

D3番遊撃・沢井

  試合前、三塁側の三菱重工名古屋のベンチ前で、選手たちと楽しそうに談
 笑している沢井の姿があった。

  ドラ番キャップの青山は思い出した。沢井にとって三菱重工名古屋のメン
 バーは、ライバルであり、そしてチームメートでもあったことを。東海理化
 の一員として、三菱重工名古屋とはしのぎを削り、また都市対抗野球では、
 沢井は補強選手として三菱重工名古屋のメンバーとなり頂点を目指したのだ。
 そんな“仲間”との戦いでぶざまな姿を見せるわけにはいかなかった。3番
 ショートで先発した沢井は、5打数2安打2盗塁の活躍で、ルーキーながら
 1軍に抜てきされている実力の片りんを見せた。

   沢井   「とてもいいヤツらばかりで、すぐにチームに解け込めまし
         た。試合前にあいさつに行ったら、ユニホームが似合って
         いないとか冷やかされましたけど」

 試合後、照れくさそうに沢井は言った。

  キャンプ直前のケガを克服して、現在は1軍に抜てきされ、プロに順応し
 ようと必死で戦っている。

   沢井   「アマの球は久しぶりだったけど、明らかに質が違ってまし
         た。こっちはオープン戦で一場、岩隈、松坂と対戦してる
         んですよ。キレもスピードもすべてが違って見えました」

 言葉通り、第1打席で三塁内野安打、第2打席では中前にクリーンヒット。
 盗塁も軽々と成功させた。

   沢井   「プロのスピードってあらためてすごいなと思いましたし、
         そのスピードにある程度順応している自分も発見できまし
         た。成長とかではないんですけど、やっていける手応えみ
         たいなものはあります」

 “足”なら負けない。プロに入って、さらに沢井は自分が持つ武器に自信を
 深めている。

D5番左翼・森

  5番・左翼手で先発した森が初回、2死一、二塁で先制の右前適時打を放
 った。この日は3打数2安打1打点の活躍。

   森    「(初回は)とりあえずバットに当てれば何とかなると思って
         ました。2打席目(中前打)はいい感じでバットが出ました」

 1軍のオープン戦では自慢の打撃が下降線をたどっていたが、この試合で再
 浮上へのきっかけをつかんだようだ。

D先発・ブラウン

  中日にテスト入団したブラウンがホロ苦デビューだ。実戦初登板、初先発
 の舞台で、4イニングを被安打10、与四球7の7失点。だが、散々な投球内
 容にも陽気なドミニカンは何食わぬ顔。

   ブラウン 「大満足だった。きょうは、お父さん(佐藤2軍監督)から教
         えてもらったカーブを試したり、本当の真っすぐを投げて
         いないから。ちゃんと投げれば、もっとすごい投球ができ
         ると思うよ」

D佐藤監督

  昨年に続き、プロ・アマ交流戦で三菱重工名古屋に敗れ

   佐藤監督 「(雨にたたられた沖縄から戻って)久しぶりの太陽がまぶし
         かったんじゃないの」

 ジョーク交じりの第一声。今季のナゴヤ球場初戦を飾れず

   佐藤監督 「きょうはブラウンに(試合を)つぶされたね。
         まあ、昨年も(三菱重工名古屋に)負けて良かったからね
         (最後はファーム日本一)」

 縁起のいい敗戦? に自己満足。

                 【3月9日付け中日スポーツより引用】