3年目、山崎「今年が勝負の年」
           <2003年5月27日付け「中日スポーツ」より引用>


  山崎   「今年が本当に勝負の年だと思ってるんです」

 自らに言い聞かせるように語りだした。

 足を以前より高く上げる投球フォームに修正することによって、都2軍投
手コーチから「威圧感が出てきた」と高評価を得た。周りのいろいろな人か
らアドバイスをもらい、どん欲に取り組んでいる。

 心境の変化は大きい。昨年までは「2軍でもプロ野球選手なんだ」という
おごりみたいなものがあった。だが、それでは何も進歩がないことに気付い
た。

  山崎   「1軍に上がって、数字を残してこそプロだと…」

 道のりは険しい。2軍の投手数は多い。なかなか巡ってこない登板機会。
出場したら、チャンスを確実に生かし続けるしかない。

 「一球入魂」

 白身あまり好きな言葉ではないらしいが、今はこの言葉の意味が身に染み
ているという。

  山崎   「1イニング、いや1人を大切に打ち取っていきたい」

 同年代の小山、山井、久本らは1軍で成績を残している。先を越された侮
しさを胸に

  山崎   「人に負ける負けない以前に、自分に負けないように」

 自らを発奮させる。

 これまで2年間で習得してきたことを全部出して、与えられた機会を1つ
ずつものにし

  山崎   「いつか必ず1軍への切符を手に入れる」

 山崎は本物のプロ野球選手となるために、目をギラつかせる。