湊川2試合連続スタメン出場
<2003年7月29日付け「中日スポーツ」より引用>
26、27日のウエスタン近鉄2連戦に湊川が8番・二塁で2試合連続スタメ
ン出場した。
26日は6回2死一塁で中前にはじき返した。続く27日は3回1死でレフト
フライに打ち取られたが、5回には四球で出塁して蔵本の三遊間突破安打で
ホームを陥れた。
湊川 「きのう何とか(ヒットを打つことが)できたが、きょうはこ
すってしまいました。ガッとしっかり打ち込めるようにし
たい」
表情を引き締めた。
入団当初は非力が否めなかった。 「やれば何とかなるから」(河村2軍打
撃コーチ)の言葉を励みにバットを振り続けた。 また、守備練習もユニホー
ムを泥だらけにして取り組んだ。
打球は正直だ。外野に鋭い当たりが飛ぶようになってきた。
湊川 「力的にはまだまだです。試合に出られればどんな場所でも
練習でしてきたことを精いっぱい出したい。毎日できる限
りのことをして、とにかくやり残しのないようにしたい」
湊川、小技を磨くぞ−相手から嫌がられる選手に
<2003年6月16日付け「中日スポーツ」より引用>
着実に成長のあとを見せているのがルーキー・湊川。ウ・リーグでのスタ
メン出場は5試合。ほとんどが代打、代走、守備要員。打席数は、ここまで
35と少ないが、打率2割7分3厘(33打数9安打)。春先より打球に鋭さが増
してきた。
湊川 「最初は右打ちに徹しようとしたが、球速に負けるので中堅
返しにしました。打球が力強くなったと思います」
パワーアップを実感している。
スローイングに難点があった守りも安定してきた。
山田コーチ「まだ送球の時の下半身の動きがまずいが、徐々にうまくな
っている。二塁手として育てたい」
目標とするのはチームの先輩・井端。相手から嫌がられる選手を目指して
いる。そのためには細かいプレーが要求される。
大橋監督 「バント、盗塁などを確実にできる選手に育ってほしい」
ただ打つだけの選手は長続きしない。守りに安定感があり、ここというプ
レッシャーのかかる時にバントなどをキッチリできる選手が今の野球では貴
重だ。湊川も十分、それは分かっている。第2の井端へ。一歩一歩、だが確
実に湊川が階段を上がっている。
湊川“右打ち職人”になる
<2003年5月20日付け「中日スポーツ」より引用>
プロの世界で生き残るためにルーキーは決心した。湊川は“右打ち”職人
となり1軍を目指す。
湊川 「僕みたいなのがプロでやっていくには引っ張ってはダメで
す。センター返し、あるいはセンターから右へ打たないと。
とにかく、それ以外は考えない」
174センチ、70キロ。 プロの世界では決して恵まれた体ではない。だから
こそ技術。
湊川 「高校時代から、ずっとやっているんですよ」
フリー打撃では、ほとんどといっていいほど右方向を狙う。シャープに強
く。打球は中堅、右前へ。それが理想だ。
最高の手本が身近にいる。
湊川 「井端さんが僕の理想です」
湊川の背番号は48。昨年まで、この背番号をつけていたのが井端だ。
湊川 「井端さんはインコースの難しい球を右足を引きながら右へ
カットする。そして、甘いボールが来るのを待って、セン
ター中心に打ち返すんです」
チーム内の競争もあり、2軍戦でのスタメン回数は少ないが、打率は21打
数6安打の2割8分5厘。6本の安打のうち、中堅から右方向が5本と徹し
ている。
湊川 「今のところは右打ちで、まずまず結果が出ている。この調
子で頑張ります」
誰もが「右打ちなら湊川」と口にするような選手になるのを夢見て、バッ
トを振り続ける。