前田章、1軍昇格へ−来月3日の横浜戦
           <2003年9月29日付け「中日スポーツ」より引用>


 前田章が28日、10月3日の横浜戦(横浜)にも1軍に昇格する見込みとなっ
た。佐々木監督代行が「前田章を(1軍に)上げようと思っている」と話した
もので、プロ2年目にして夢にまで見た1軍の舞台が、現実のものとなって
きた。

 シーズンの最後の最後にチャンスがきた。前田章にとってはまさに千載一
遇の機会だ。2年間での成長、そして将来性を見越して、1軍へ招集される
ことになった。

  佐々木代行「前田章を上げようと思っている。本当の残り数試合になる
        と思うけど」

2軍からの報告も加味し、佐々木監督代行が決断した。2年目にして初の1
軍。“ポスト谷繁”と期待され入団した前田章に飛躍のときがきた。

  前田章  「ファームでも最近、試合に出してもらえるようになった。
        上でぜひやってみたい」

今季ウ・リーグ46試合に出場し、86打数21安打の打率2割4分4厘。だが、
9月に入ってからは33打数9安打、2割7分3厘と好調。さらに、

  前田章  「守備が売りと思っている。配球とかいろいろ試したい」

 10月2日までウ・リーグの試合があるため、昇格はその後となる。

  芹沢コーチ「2ケタが懸かっている投手(山本昌、野口)優先だから、そ
        の投手と組ませるのはかわいそう。それ以外の投手のとき
        に使っていく」

スタメンの可能性さえ示唆した。

 今春キャンプでは途中から1軍に昇格。オープン戦も終盤まで1軍にいた。
その当時も英才教育を受けていた。そして今回再び−。谷繁の後継者づくり
へ、英才教育第2弾が始まる。


前田章打撃に自信
           <2003年6月25日付け「中日スポーツ」より引用>


 スタメン出場も近いぞ! プロ2年目の前田章が着実に力をつけている。

 試合から遠ざかっていたのは決して故障ではない。打撃では、変化球への
対応。守備では、二塁への送球とショートバウンドの止め方。基本的動作の
反復練習で基礎固めに時間を費やしたためである。

 打撃の方はだいぶ向上の兆しが見えてきた。自信がついてきた証拠だ。

  前田章  「守りの方も練習ではうまくできるようになったと思う。こ
        れを試合でも試してみたいです」

 21日のウエスタン・リーグ、サーパス戦では6回から守りに就いた。5日
に代打で出場しているが、本格的な出場は5月25日以来だ。

 成果は出た。

  前田章  「バッティングの調子はいいですよ」

 7回、先頭打者で痛烈な左前打。8回には1死三塁から左犠飛を放った。

  前田章  「バットのヘッドを使えるようにやっています」

 結果におごることなく打撃改造の最中だと話した。

 守備機会で見せ場はなかったが、ミスなくこなした。

 今は田上が2軍の正捕手だが、守りがしっかりすればスタメン出場も多く
なるはずだ。

  前田章  「とにかく試合に出たい」

 言葉の裏に、前田章の自信が見て取れた。


前田章『成人』迎え心機一転だ
           <2003年6月19日付け「中日スポーツ」より引用>


 2年目・前田章が19日に20歳の誕生日を迎え、あらためて奮起を誓った。

  前田章  「とにかく試合に出たい。1イニングでも多くマスクをかぶ
        りたい。しっかり練習して、監督に使いたいと思わせる選
        手になる」

 2軍は18日現在39試合を消化。前田章の出場試合は15。先発でマスクをか
ぶったのは9試合と極めて少ない。

 競争はし烈だ。2軍には現在4人の捕手がいる。中野、清水、田上。1軍
との兼ね合いもあり、前田章は4番手捕手に甘んじている。

 事情は分かっている。だがあふれ出る気持ちを抑えきれない。

  前田章  「守備で貢献したい。ゲームでマスクをかぶることが一番勉
        強になるんです!」

 まずはファームの正捕手目指し、猛アピールを開始する。


自信つけた前田章
           <2003年4月26日付け「中日スポーツ」より引用>


 前田章が自信をつけてきた。昨年はドラフト1位の重圧もありプレーが萎
縮していた。

 今年は1軍のオープン戦に帯同し「一流のプレーを見て勉強になった」と
言うように、やればオレもできると思ったようだ。

  前田章  「バッティングの調子はいいですよ」

 開幕2戦目(3月30日)にスタメンでマスクをかぶり、4打数2安打、3打
点をマーク。これが自信につながったのか、その後の試合では、出場すれば、
毎試合のように安打が出る。

  前田章  「リード面も各投手の持ち球や性格が分かってきて不安がな
        くなった」

 ところがスローイングの事になるとトーンダウン。

  前田章  「走者が走った時に捕球の型ができない。練習では、だいぶ
        できるようになってきたが、試合になると慌ててしまう。
        これが課題です」

 せっかくの強肩がまだ生かされていない。

  加藤コーチ「捕球の型にこだわれ。失敗してもいいんだから」