ハーラートップタイ8勝も山井1軍へ課題山積み
           <2003年9月25日付け「中日スポーツ」より引用>


 山井が2軍でもがき苦しんでいる。現在2軍で8勝。広島・広池と並んで
トップだが、防御率が4.29と悪い。

  山井   「立ち上がりが悪く、5回までによく点を取られる。それに
        時々、抜けた球があり、それを打たれています」

 確かに指に掛かった球は145キロは出るが、抜けた球は130キロ台に。

  山井   「1軍でも谷繁さんに指摘されました」
  都コーチ 「調子は悪くないが、抜けた球を狙われてビッグイニングを
        つくられてしまう。集中力がないわけではない」

 昨季は1軍で活躍。ルーキーで6勝を挙げ、今季は2ケタ勝利を期待され
ていた。昨秋のキャンプからフォームを変えたが、しっくりせず、今春のキ
ャンプ終了後に元のフォームに戻した。今は

  山井   「フォームに違和感はない」

 2軍戦は残り4試合。あと1勝を挙げれば最多勝は、ほぼ確実だ。課題は
いろいろあるが、今は苦しみ、悩むこと。それが来季につながるだろう。


山井、強気は健在
           <2003年7月8日付け「中日スポーツ」より引用>


 落ち込んではいない。中日の2年目・山井の強気の姿勢は崩れていなかっ
た。

 6月24日に今季初の1軍登録。3試合に中継ぎで登板したが、結果を出す
ことができず7月4日に2軍落ち。

  山井   「アッという間でしたね。でも今回はへこんでません。内容
        のある打たれ方なら(1軍に)残れたはず。今の自分に一番
        必要なものは最低限のコントロール。スライダーやカーブ
        を低めに意識することが大切。あらためて学んだ」

 1軍に上がる数日前、山井は悩んだ今季序盤を振り返った。今季沖縄春季
キャンプで横手投げに取り組んだことが発端だった。

  山井   「横からだと指先によく掛かったボールを投げることができ
        た。でも結果が出ずに思い悩んでしまった」

最悪の時期を過ごしてしまったという。

 考えた末に元の上手投げに戻すことを決めた。すぐに結果は出なかったが、
徐々に感覚を取り戻し、モヤモヤ感も同時に消えていった。高橋1軍投手コ
ーチが2軍を視察に訪れた時、

  山井   「自覚を持ってやってもらわなければ困る、と言われ目が覚
        めた」

 苦しんだ時期に終止符は打てた。短い1軍生活だったが課題を見つけて帰
ってきた。

  山井   「どんな形でもいい。上(1軍)でやって勝ちたい」

 山井の新たなる挑戦が始まる。


山井1軍へ意欲
           <2003年6月2日付け「中日スポーツ」より引用>


 山井が最近調子を上げ、今季初の1軍入りに向けて前進してきた。5日の
ウエスタン・リーグ、近鉄戦(ナゴヤ球場)での先発が予定されている。

 1日のナゴヤ球場。台風余波の強い風を受けながら、山井は外野を黙々と
走っていた。

  山井   「スライダー、フォークのコントロールも良くなってきた。
        こういう形で立ち上がりから投げられるようにしたい。今
        は投げていて楽しい」

 5月27目のウ・リーグ、ダイエー戦で先発し、7回途中まで投げた。4点
を失ったが、2−5回は制球に優れ、1安打1四球の無失点に抑える好投を
したからだ。

 1年目の昨年は6勝をマーク。課題の制球を良くして一段の飛躍を図るた
めサイドスローにしたものの、今季は2軍スタート。以前のオーバースロー
に戻し、再調整してきた。

  山井   「気持ちも、ボールも落ち込んでいた」

と振り返るが、ここに来て、山井本来の投球に近づいてきた。


山井、上り調子! スライドまたも雨
           <2003年4月25日付け「中日スポーツ」より引用>


 中日2軍は24日、近鉄戦(ナゴヤ球場)を雨で流した。この試合にスライド
で先発予定だった2年目の山井は、

  山井   「雨男ですかね、僕は…」

 天気が恨めしそうだった。

 前回遠征時(16日、阪神戦)に5イニングを投げ今季初勝利。帰名後に「そ
ろそろ行きますよ」と笑顔で話した表情からは、自分本来のピッチングを取
り戻しつつあることを感じさせた。

 3月のオープン戦では、1軍先発生き残りを懸け、必死に踏ん張ったが、
結果がついてこなかった。

 ファーム初登板(3月30日)は、中継ぎで1イニングを投げ3失点と打ち込
まれた。大橋2軍監督から「ファームをなめちゃいかん」と喝を入れられた
という。それで気合を入れ直したのか、日に日に調子は上がっている。

 今では

  山井   「ブルペンでの投球がそのままマウンドへ持っていければ…」

 好調時に近い状態まで戻った。これからが勝負だ。