中里ブルペン投30球
           <2003年7月9日付け「中日スポーツ」より引用>


 右肩の故障から復活を目指す中里が、久しぶりにブルペンでの投球練習を
行った。

 8日の試合(広島戦、ナゴヤ球場)が雨で流れ、投球練習を行う投手だけが
中日屋内練習場に移動。そのなかに中里の顔があった。

 約1カ月ぶりに30球。立ち投げにもかかわらず捕手役を務めた金田2軍バ
ッテリーコーチを「やっぱり物が違うね」とうならせた。

 9日に定期検診があり、前日に投げた状態を診察してもらうのが目的。

  中里   「7分ぐらいの力で投げた。前から投げてもいいと言われて
        いたので、診察は多分大丈夫でしょう」

 笑顔で話した。

 いま体の状態(肩やヒジ)に不安はない。

  中里   「調子を見ながらになるが、結果(診察の)がよけれぱペース
        を上げていく。1週間に1度はブルペンでの投球練習をや
        れると思う。順調にいけば、今季中に実戦のマウンドに立
        つことができそうです」

 中里の表情が生き生きとしてきた。


復活へ燃える中里
           <2003年4月29日付け「中日スポーツ」より引用>


 右肩の関節唇および関節包損傷の大ケガで、一時は選手生命も危ぶまれた
3年目・中里が復活へ向け、静かに、そして熱く燃える胸の内を語った。

  中里   「励ましてくれた人、応援してくれた人の前で、投げる姿を
        披露したい。復活して驚かせたい…」

 昨年の沖縄春季キャンプでの悪夢から1年。ブルペンで立ち投げができる
状態にまで回復した。

  中里   「ケガした後に気を使って、野手に転向しては?と心配して
        くれる人がいたが、ここまで投手としてやってきた。投手
        をやれなくなったら野球をやめる…」

 そんな強い信念が彼を支えてきた。

 球団やトレーナーらの配慮にも恵まれた。

  中里   「トレーニングや投げる間隔などは病院の先生やトレーナー
        と相談して、自分のペースでやらせてもらっている。球団
        からは大学に行ってるつもりでやればいいと言われている。
        でも、大学を卒業して入ってくる選手と同じレベルじゃダ
        メだと思ってます」

 自らを鼓舞することによって感謝の気持ちを表現した。

 帰名後の4月7日に、キャンプの疲れが最後まで残ったヒジを検査したが
異常なし。15日にブルペンでの立ち投げを再開し、その後CTスキャンで肩
とヒジを検査したが、これも異常なしの診断結果。

 野球がやりたくてもやれないつらさを思い知らされた1年。

  中里   「野球がやれる楽しみを感じながら、トレーニングをみっち
        りやっていきたい。好きなことをやれて、健康が一番です
        ね」

 そう話す顔には笑顔が絶えない。

  中里   「今年中には(実戦で)投げられるようにして、来年勝負でき
        る状態までは持っていきたい」

 未来のエース候補が、復活へのプロローグを奏でだした。


中里43日ぶりブルペン−立ち投げ40球
           <2003年4月16日付け「中日スポーツ」より引用>


 右肩故障からの復活を目指す中里が15日、名古屋市西区の屋内練習場で3
月3日以来、43日ぶりにプルペン入りし、立ち投げで40球を投げた。

 右ひじの張りなどからブルペン入りの間隔が空いたが、15球ほどキャッチ
ボールをした後、立ち投げの40球。その終盤の10球は少し力を込めて投げて
いた。

  中里   「最後の方は7分ぐらい。キャンプでも投げていたから、こ
        れぐらいは投げられると思っていました」

 ピッチングをした後の肩、ひじの状態をチェックするため、16日に名古屋
市内の病院で検査を受ける予定。

  中里   「肩は何ともありません。今はひじの状態を見極めて今後の
        ペースを考えていきたい」

 今後のひじの状態が良ければ、本格的な投球練習に取り組むことになる。